ストーキング38

  

  

 あーーーーーーーぁ。

 

 

 

 

 あれから数週間が過ぎた。

 

 

 ジェイトサリ・・・見つからない。

 

 いろんな町を探索したのに、形跡すら見つからない。

 

 

 ちくしょー考えが甘かった。

 

 グリードアイランドでたった一人の人物に会うのは簡単なことじゃない。

 

 相手もプレイヤーだから動きまわってるはずだし。。。

 

 

 気付かなくてもすれ違うだけでいいんだけどなぁ。

 あとはスペルで何とかなるから。

 

 

 あ、そうだ。

 俺がすれ違ってなくても他人がすれ違っていればいいんだ。

 その人に交信(コンタクト)を使ってもらって、

 あとは会う約束をするだけ。

 

 うーん、

 

 でもなぁ・・・

 赤の他人にバインダーを見せるバカはいないだろうし。

 

 俺の知り合い・・・仲間・・・か・・・

 バインダーを見渡してみる。

 

 黒、黒、黒・・・。

 黒だらけ。

 元組織の連中だ。

 やはり『命の音』(カウントダウン)は攻略できなかったんだ。。。

 

 胸が痛むが、ここはゲームの世界。しょうがない。

 

 

 

 

 う〜〜〜

 

 争いに巻き込まれず、長期間に渡り、ゲーム世界に入っているプレイヤー・・・

 

 

 

 !

 

 そうだ。

 

 

 あそこにはそういうプレイヤーがいるじゃないか!

 

 

 ジェイトサリに会っている可能性は高い!

 

  

 

 行こう!

 

 心の故郷、恋愛都市アイアイへ!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 で・・・

 

 

 アイアイに着いたはいいけど、知り合いのバインダーにジェイトサリの名前は無かった。

 

 

 この町限定だが、俺は有名人なんだ。

 プレイヤーは畏敬の念をこめて俺をこう呼ぶ。

 

 「ハーレムのルルーペ

 

 不可能と思われていたハーレム形成法を確立した男として知らないプレイヤーはいないのだ。

 

 

 だからこの町で手当たり次第にプレイヤーに声をかけたら、みんなバインダーを見せてくれた。

 

 

 

 それでも見つけられないんだ。

 

 「ジェイトサリ」は。

 

 

 

 

 

 こんな特異な町だ。

 プレイヤーは必ず一度は訪れる。

 それはジェイトサリだって例外じゃないはず。

 もっと、

 もっと長く、昔からアイアイにいる人間じゃないとだめだ。

 

 

 

 ・・・そういや、

 

 思い出した。

 

 アイアイの伝説的プレイヤー・・・

 

 

 アイアイで散々女に振られ続け、

 めげずに数年間・・・

 それでも誰一人として落とせなかった。

 そして、この町で暮らすうちに、その男はある一人のキャラに恋をする。

 

 それからの過程は謎だけど、その男はなんとゲームキャラと結婚してしまったのだ。

 

 

 キ○ガイだ。

 

 

 

 その男の名前は

 

 

 

 

 

 「不死鳥モタリケ

 

 

 

 

 

 彼なら、ジェイトサリに会ってるんじゃないか?

 

 

 で、

 驚いたことに俺はモタリケと会っている。

 

 バインダーの、それもかなり最初の方に・・・

 ニッケス達より少し前だな・・

 懸賞都市アントキバにいたのか?

 

 

 彼ならジェイトサリに会っている可能性は高い。

 

 よし・・・

 会うぞ!

 危険なプレイヤーじゃなさそうだし。

 

 

 「磁力(マグネティックフォース) オン!

  モタリケ!!」

 

 バシュ!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 「な、なんだ〜〜〜〜〜〜、おおお前は!

  俺と、しょ勝負する気か!

  ゼn残念だったなぁ、、

  俺はろくなカード持ってないぞーーー!!!

 

 

 ・・・こいつがモタリケ。

 

 なんて、

 なんて冴えない男なんだ。。。

 

 これじゃ、アイアイ全敗もしょうがないよ。。。

 

 

 「あの、

  僕ルルーペっていう者です。

  カードが目的じゃないです。人を探してまして、

  バインダー見せてもらっていいですか?」

 

 「へ?

  バインダー? 

  わわわわかったぞ! そんなこと言ってカードを奪い取る気だろ!

 

 ・・・ったく

 

 「じゃぁカードで取引しませんか?

  ほら、レア魔法カード

  1021 『強奪(ロブ)』 B-30

 

  ここに置きます。

 

  あと1分で自動ゲインされますから、その間にバインダーで探し人の名前を探してください。

  

  名前は、ジェイトサリ。」

 

 「・・・わ、わかった。

  ちょっと待ってろ。

 

  えーっと・・・ジェイトサリだな。

  ジェ、ジェ、ジェ・・・

 

  ジェイトサリ・・・!

  あったぞ!

 

 よし!

 

 「じゃぁ・・・

  はい。交信(コンタクト)

  これでジェイトサリと交信してください。」

 

 「・・・なんか、わわ悪いこと考えてるんじゃないだろうな。

 

 「いいんですかー、あと30秒でゲインされますよー。」

 

 「わ、わかったよ!

  交信(コンタクト) オン! ジェイトサリ!

 

 

 

 

 

 

 

 ・・・さぁ、繋がれ!!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 どうした! 応答しろ、ジェイトサリ!!

 

 

 

 

 

 

 

 「・・・誰だ?

  

 よし!

 

 (あとは僕が話します。)

 (わ、わかった。)

 

 「ジェイトサリさんですね。

  僕の名前はルルーペ。今は訳あって別のプレイヤーのバインダーから交信しています。

  是非、あなたと会って話がしたいんです。」

 

 「・・・すまないが、

  私は君には興味がない。

  カードが目的なら他のプレイヤーを当たってくれ。

  魔法で私の保有カードはチェックできるはずだ。

  君の欲しいカードがあるとは思えないがね。

 

 チッ、思ったとおりの回答だ。

 

 「あなたは覚えてないかもしれませんが、

  『期限』が過ぎたんですよ。

  僕はオークションに出たあなたのゲーム機からこの世界に入ったんです。(ウソだけど

  是非、あなたとお話したいと思ってました。」

 

 「そうか・・・、そういやもうそんな年か。

  ははは、いかんな、この世界にいるとどうも時間間隔が狂ってしまう。

 

  だが・・

  君との会話はもう成立した。

  会う必要はないだろう。

 

 「ここは現実!

  そしてもう一つのゲーム。

  

  もっとあなたと話がしたい。

  手助けになれるかもしれません。」

 

 「・・・。

 

  マサドラの南西の森の入口に来なさい。

  そこで君を待つ。

 

 プツン!

 

 

 よし!

 

 「ありがとうモタリケさん。」

 うわ(´Д`)、交信している間にちゃっかりカードしまい込んでるよ。

 

 「お、おう!

  そ、そうだ! マサドラ行くんだろ。

  俺も連れて行ってくれよ。

  魔法カードの換金はマサドラでしかできないんだ。

 

 「ん?

  まぁーいいですけど。

  

 

 

  じゃ、行きますよ。

 

  同行(アカンパニー) オン! マサドラ!!」

 

 

 

 

  next  ストーキング39「遭遇」の巻 絶対見ろよな!ъ( ゚ー^)

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ストーキング39

 

 

 

 

 ザシュ!!

 

 

 

 ふ〜〜〜〜〜またまた戻ってきちゃったな、マサドラに。

 

 

 「いやー快適ぃー。

 

 ・・・ニタニタ笑いやがって、、、

 (レア魔法カードを手に入れたうえ、

  一瞬でマサドラまでワープだ! 

  うへへ、ふって湧いた幸運! 

  ラッキーラッキーラッキィィィイィィィーーー!

 とでも思ってんだろ、どーせ。

 

 

 「じゃぁ、

  僕はマサドラには入りませんからここでお別れですね。

  本当にありがとう。助かりま・・?」

 

 ・・・ィィィィィィ

 

 なんだ?

 

 「ん? どうした? ん? なんだ?

 

 何か来る!

 

 ィィィィィイイイイイイイイイイン!!

 

 プレイヤーか!!

 『消える男』(サイレントキラー!!)

 

 

 ザ!ザ!ザシュ!

 

 

 「ヒューーーゥ、久しぶりだな、マサドラは。

 「俺たちはそうでもないぜ。

 「あぁ。

 

 

 (!!

  ボ、ボボボーボボーボ爆弾魔ーーーーーー!!(;´Д`)!

 

 

 「お!

  早くもヘボそうなプレイヤーはっけーーーーーん!!

 

 「へ?

  お、俺?

 

 「お前以外に誰がいるんだ? あぁ!!?

 

 「う、うひぃ。

 

 「アハアハハハハハハ!!

  う、うひぃ。 だってよ!

  ハハハハハ!

  う、うひぃ。

 

 「オラ、来いよ!

 

 「な、何すんだぁ!! や、やめ、、

 バキ!!

 「ぐ、、ぐひぃ!

 

 「お前は捕虜第一号だ!

 「この分じゃ、こいつみたいなヘボプレイヤー探すのも時間の問題だな。

 「ああ、

  魔法カードの流通量も増えただろうし、人は集まってるだろ。

  あと2,3人にしとくか。

 「そーだな。

  もし死んだら別のやつを捕らえりゃいいことだしな。

 「ひ、ひぃい。

 

 「オラ来い! 名前、なんつうんだ?

 

 「モ、モモ、モタリケ。

 

 「ハハハ、名前からしてヘボそうだな。

 

 「あ、あれ?

  あれあれあらああれれ?

  ど、どこ行ったんだよう!!

  助けてくれよーーーーー!!

 

 「なんだ、こいつ?

  誰もいねーのに助け求めてるぞ。

 「パニクッてんじゃねーぞ!! コラァ!!

 ひいぃぃぃぃぃ!!

 

 

 

 

 ・・・。

 

 

 

 

 

 ゆ、、、ゆるせ! モタリケ(;´ー`)

 

 

 

 

 

 じゃ、じゃーね。バイバイ。。。

 

 

 

 「オラ、歩けよ。

 「トロトロすんな!

 「・・・。

 「おい、ゲンスルー?

  どうした? 行くぞ。

 

 「ん?

  あぁ。

 

 

 

 ゲンスルーのやつ・・・

 

 

 周囲をゆっくりと見渡す。

 

 

 まさか、

 

 

 俺に気付いたのか?

 

 

 ・・・。

 

 

 

 

 太陽の光が反射して、ゲンスルーの眼鏡が光る。

 

 

 

 

 

 

 

 ザーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 

 

 

 

 吹き抜ける風になびいて、草原の草が音を立てる。

 

 

 

 

 

 

 

 ・・・。

 

 

 

 「気のせいか。

 

 

 

 ゲンスルーは振り返り、マサドラへと歩いていった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 ふ、ふへーーーー。

 

 あぶねー(;´Д`)

 

 

 やっぱり実力者が持ち合わせる『勘』てやつはクセもんだ。

 理論じゃ説明できない何かを持ってる。

 

 

 

 

 

 

 さて・・・

 目指すはマサドラとは反対方向。

 草原の向こうに見える森。

 あそこにジェイトサリがいる。

 

 ここからは姿を見せて歩こう。

 

 恐らく森の中から草原を監視してるはず。

 俺はひとりだ。

 危険人物でもない。

 それをアピールしないとね。

 

 

 でもなぁ

 それとは反対のパターンもある。

 

 ジェイトサリが極めて危険なプレイヤーの場合。

 

 そのためにスペルカードはある程度持っている。

 最悪、離脱(リーブ)を使えば逃れることができる。

 

 

 なんかドキドキしてたな。

 

 大丈夫。

 

 

 大丈夫。

 

 

 

 ・・・。

 

  

 

 うぇ〜〜〜〜〜〜

 

 やっぱり恐えぇぇぇ。

 

 

 

 

 

 

 目の前まで森が迫ってきた。

 

 見られているはずなのに、その気配を全く感じない。

 

 

 本当にジェイトサリはいるのか?

 

 

 待てよ・・・

  

 

 もしかして、、、

 

 俺はハメられたんじゃないだろうか?

 

 

 

 そうだよ、間違いない。

 

 

 だって、いきなり交信(コンタクト)してきた不信人物に会うか?

 

 会わないだろ。

 

 トレードする訳じゃないんだし。

 

 くそ、

 

 しまった。

 

 うわ、

 俺バカみたいだ。

 誰もいない森までドキドキしながらテクテク歩いてんの。

 恥ずかし!

 じゃぁこれからどうすんのさ。

 モタリケに同行(アカンパニー)使わせれば良かったじゃん。

 いや、でもそれは礼儀に反するし。

 とか言ってる場合じゃなかったか。

 ぐぁぁ、

 肝心のモタリケは爆弾魔に捕まったしなぁ。

 あいつら3人から奪取?

 無理無理無理無理。ぜったいムリ!

 じゃぁこれからどうすんの?

 「ひとりで頭抱え込んで何してるんだ?

 「今、考えごとしてんの! 邪魔しないで!」

 「・・・すまん。

 「ん?

  じぇ、

  じぇ、

  ジェイトサリ! ・・・さん。

 

 「君がルルーペだな。待っていたぞ。

 「あわわわわ、

  すみません。てっきりハメらr、逃げらr、えー、来られないかと思ってました。

 

 「ふふふ、面白いやつだな。

  

  会いたいなら真っ先に同行(アカンパニー)を使えばいいだけのこと。

  悪意を持っているならなおさらだ。不意打ちできる可能性も高いしな。

  だが君はわざわざ交信(コンタクト)を使った。

  少なくとも悪意は持っていないと判断した。

  紳士的なプレイヤーには、それ相応の対応をさせていただく。

  私のポリシーだ。

 

 なんて、

 なんていい人なんだ。

 

 「ジェントル!!!」

 

 「ん?

 

 「なんでもないです。」

 

 

 

 

 

 

  next  ストーキング40「真のハンター」の巻 絶対見ろよな!ъ( ゚ー^)

 

 

 

 

 

 

 

ストーキング40

 

 

 

 白色に近い金色の髪の毛は短く揃えられ、口周りの髭は手入れされて整っている。

 必死でグリードアイランドを駆けずり回ってるプレイヤーのなりじゃない。

 落ち着いた雰囲気に包まれてる。

 朝、新聞を片手にコーヒーを一杯、そんなナイスミドルに見える。

 

 

 ジェイトサリ・・・いったい何者?

 

 俺はこの森まで警戒して歩いてた。

 でも誰にも見られている気配は感じなかった。

 それどころか声をかけられるまで存在に気付かなかった。

 (声をかけられても気付かなかったけど。)

 

 

 強い。

 

 かなりの実力者のはず。

 

 

 

 「少し歩こうか。

 

 ジェイトサリに連れられて森を歩いた。

 その間に色々話をした。

 

 

 ジェイトサリのゲーム機が競売に出されたこと。

 今年のオークションが幻影旅団の襲撃にあったこと。

 自分は途中までそれを追跡していたこと。

 その理由は喋らなかったけど。

 あと、ジェイトサリのゲーム機を落札したのはバッテラだということ。

 これは未確認だけど、まず間違いない。

 そして自分は選考会より前に侵入してゲームに入ったこと。

 まずは、バッテラの依頼人じゃないことを強調しておきたかったんだ。

 俺は自分の意思で、自分の目的がありグリードアイランドに来た。

 それをアピールしたかった。

 そしてグリードアイランドで見てきたことをすべて話した。

 

 

 「・・・なるほどな。

  私がグリードアイランドにいる間、外の世界は目まぐるしく変化しているようだな。

 

 「グリードアイランドも、です。」

 

 「確かに。

  君の話では、爆弾魔チームがクリア間近。長い均衡が遂に破られた。

 

  だがこのまま爆弾魔がクリアするとは思えんな。

  幻影旅団がこの世界に入ってきているとなると・・・

  まだ一波乱、いや二波乱はあるな。

 

 「あなたは?

  いいの? 他人にクリアされても?」

 

 「フッ、おかしなことを言う。

  私の目的がクリアじゃないことは君も知っているのだろう。

  それとも、かまをかけたのかな?

 

 「・・・すみません。

  そんなつもりじゃなかったんですけど、

  

  確かに、あなたがクリア目的でプレイしていないことは知ってます。

  でも、あなたの目的が何か?まではわからない。

  わからないというより、言葉で表現できない。

  もう少しでわかりそうなんですけど、、、

  そのキーワードが交信(コンタクト)したときに言った

  『グリードアイランドは現実』

  『もうひとつのゲーム』

  だと思うんです。

  それを確認するためにあなたに会いに来たんです。」

 

 当たりが薄暗くなってきた。

 

 光が届かないほど周りの木の背丈が高くなってきた。

 地面や岩は苔で覆われていて、何度も滑りそうになった。

 

 

 「そのキーワード、当たりではあるが外れてもいる。

 

  グリードアイランドは現実世界で行われている。それは正解だ。

  この短期間でそれに気付くとは大したもんだ。

 

  何故気付いた?

 

 湿った緑の匂いがする。

 深い森の匂い。

 

 「元からあった世界に、あとから無理矢理取ってつけられたような違和感。

  まるでテーマパークみたいだ。」

 

 「フ、

  ハッハッハ!

  テーマパークか。面白いことを言う。

  だが・・・フフフ、実に的を射ている。

  的確な表現だ。

 

  だがね、君の言う『もう一つのゲーム』は存在しない。

 

 「じゃぁ何故?

  何であなたはここにいるの?」

 

 ジェイトサリは足を止めた。

 

 「私の目的は、

  このグリードアイランドを調査することなんだ。

 

 

 調査?

 

 

 「グリードアイランドは現実世界だ。

  それは正解だ。

  だが、これが現実なら君はどう説明する?

  建造物が空を浮遊し、モンスターが生息し、プレイヤーは誰でも魔法を使用できる。

  特殊な効力を持ったアイテムが多数存在し、アイテムはカードに変化できる。

  リングからはバインダーが出現し、カードを保管できる。

  町の人々はすべて一定のルールを持って行動している。

  ひとりひとりがそれぞれのルールを持ち、コントロールされているんだ!

  考えられるか?

  何だこれは!?

  現実世界に、どうやって!? 

  どんな方法でこの世界を作ったんだ!!? 

 

 

 なんだなんだ(´Д`)

 

 

 、おお、

  すまん、つい興奮してしまった。

 

  つまり、

  その謎を解き明かすことこそが私の目的なんだ。

 

 

 再び歩き出すジェイトサリ。

 

 

 「実はこのグリードアイランドは世界中から注目されている。

  

  このグリードアイランドのシステムは、

  国の統治法、自然世界の管理法、人工生命の製造法の新システムに利用できる可能性をもっている。

  そして使い方次第では強力な兵器にもなりうる。

  

  私もある国家機関からの依頼でこの世界に入った。

  月に一度、グリードアイランドで組織の人間と落ち合い、調査資料を渡す。

  そしてその人間が現実世界へ情報を持ち帰る。

  私のように世界の内部を調査する者、そして外部から調査する者、

  その情報を合わせて、組織は研究を進めている。

 

 

 ・・・うぅ

 なんか認めたくない答え。

 

 『裏ゲーム』をプレイしてるわけじゃなかったんだ。

 

 

 「グリードアイランドでは大きく分けて2通りのプレイヤーがいる。

  ゲームマスターが引いたレールの上を動くプレイヤー。

  そのレールの上から外れ、別のベクトルで動き出すプレイヤー。

 

 「・・・そうですね。

 

  つまり、

  あなたのようにこの世界の真実を知ろうとするプレイヤーと、

  ゲームマスターが用意した利益や懸賞金しか目に入らないプレイヤーがいるってことだね。

  

  爆弾魔やツェズゲラはハンターとしてはまだまだ序の口。

  あなたみたいな人こそ『真のハンター』なんだ。」

  

 前方に光が見える。

 何だろう?

 

 「いや、そうは言っていない。

  爆弾魔やツェズゲラは金が目当てであって、

  その目的を達成するために動いている。立派なプレイヤーだ。

 

 

 

 森を抜けた。

 

 いや・・・違う、抜けたんじゃない。

 

 湖だ。

 

 深い森の中に小さな湖があって、そこだけに光が差し込んでいる。

 

 綺麗だ。

 

 

 「いい場所だろう?

 

  ここはゲームのシナリオとは全く関係のない場所なんだ。

  プレイヤーと出くわすこともないだろう。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 静かだ。

 

 

 

 

 

 

 

 すごく心地いい。

 

 

 

 

  

 「ここで一つ質問だ。

 

  爆弾魔と私、どちらがグリードアイランドにとってバグだと思うかね?

 

 

 

 

 

  next  ストーキング41「バグの覚悟」の巻 絶対見ろよな!ъ( ゚ー^)

 

 

 

 

 

 

 

ストーキング41

 

 

 

 言葉に詰まった。

 

 

 俺は爆弾魔の悪行を目の当たりにしている。

 いや俺だって殺されかけたんだ。

 あいつらは最低のプレイヤーだ。

  

 でも・・・

 ジェイトサリの問いかけの真意はわかっているつもりだ。

 

 

 

 

 「・・・あなた、ですか?」

 

 

 ジェイトサリは優しい笑顔を浮かべた。

 

 

 「そうだ。

 

  プレイヤーを大量虐殺したが、爆弾魔はゲームクリアに向けてプレイしている。

  クリア目標の一つの大きな流れが生んだ悲劇、それが大量虐殺であったとしてもこの世界では許される。

  何故なら、それを判断するのがこの世界の神とも言うべき存在、支配者(ゲームマスター)だからだ。

  つまり、支配者(ゲームマスター)=法の番人(ルーラー)ということに他ならない。

  

  だが私のようなプレイヤーは本来許されない。

  ゲームクリアを目的とせず、グリードアイランドから脱出することを目的とせず、

  この世界のシステムを調査し、ゲームの外で流用しようとしている。

  ゲームの世界にいてはいけないプレイヤーだ。

 

 「?

  でもあなたはゲームマスターに許されている。」

 

 

 湖は太陽の光を反射してキラキラと輝いている。

 二人の会話以外、音は聞こえない。

 

 

 「私はね、ゲームマスターに敬意を払っているんだ。

  

  この世界を自分の足で歩いて回り、ゆっくり時間をかけて調査している。

 

  新たな発見をすれば、製作者の英知を讃え、そしてそれに辿り着けたことを幸福に思う。

  得られた情報はそのまま組織の人間へ流すわけではない。

  自分で考察し、外の世界で正しく役立てることができると判断した情報だけ伝える。

  そうやって10年近くかけてこの世界で生きてきた。

 

 

 「・・・ひとつ聞いていい?

  

  許されなかったプレイヤーは・・・いるの?」

 

 

 

 

 

 

 ・・・。

 

 

 

 

 

 沈黙。

 

 

 

 

 「・・・私の同業者は、そのほとんどが・・・

 

  消された。

 

 (;´Д`)

 

 

 「彼らは急ぎすぎた。

  

  他のプレイヤーに迷惑が及ぶような行動を取ったり、

  ゲームマスターの正体を暴こうとしたり・・・

  皆、成果を上げることに躍起になって・・・そして・・・消された。

 

  まぁ当然のことかも知れん。

  この世界を知ろうとするどころか、壊そうとしたんだからな。

 

 

 「で、でも誰に? 誰に殺されたの?」

 

 

 ジェイトサリの表情が険しく、、固まった。

 脂汗がにじんで見える。

 

 

 「消去者(デリーター)と呼ばれるゲームマスターがいる。

 

 「デ、デ、デリーター(;´Д`)

 

 「そう。

  バクを消去する。

 

 

 「ここで・・・

  また君に質問する。

  

  君の目的は何だ?

 

 

 ・・・う。

 

 

 「だいたい想像がつく。

 

  君は実にクレバーだ。

  だから気付いたんだろう。

  クリアせずとも・・・と。

 

  だが考えるだけにしておけ。

  行動に移した時点で君もバグだ。

  余程の覚悟がない限り、やめた方がいい。

 

 

 何も言うことがない。

 

 言い返せない。

 

 

 「この湖の発見は、私がゆっくりとこの世界を歩き調査してきた成果のひとつだ。

  

  美しいだろう。

 

  

 

 

 

 

  ・・・。

 

  

 

 

 

  

  

  それでも、

  もし覚悟ができたなら、

  

  もう一度私に会いに来なさい。

 

  私が知っている『覚悟を持つバグ』を紹介してあげよう。

  

 

 

 「・・・は、はい。

 

  ありがとう、、ございます。」

 

  

 

 

  next  ストーキング42「裏へ」の巻 絶対見ろよな!ъ( ゚ー^)

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ストーキング42

 

 

 

 

 あれから数日。

 

 いろいろ考えた。

 

 ジェイトサリ・・・

 すごく説得力のある人だった。返す言葉もなかった。

 俺とはまるで賢者と愚者程の差だ。

 自分が恥ずかしかった。

 なんか、前にもこんなことあったような。。。ずいぶん昔に。。。

 

 ジェイトサリは俺を説得するために、遭う場所をあの美しい湖のある森に選んだんだ。

 

 なんでだろう。

 

 なんで俺を説得しようとしたんだろう。

 

 俺が邪な考えを持ってるってわかってたはずなのに。

 

 

 

 

 

 

 

 

 そして覚悟。

 

 

 俺に覚悟はあるのか?

 

 裏ゲームをプレイする覚悟はあるのか?

 

 ジェイトサリは裏ゲームは存在しないって言ったけど、

 クリアとは別目的で行動して、そしてそれを阻む者がいる。

 これは立派なゲームだ。

 そう、裏ゲームは存在した。

 

 ここで問題なのは、阻む者・・・敵の存在だ。

 

 

 支配者(ゲームマスター)が敵となる。

 

 

 その中でもバグを排除する役割を担うゲームマスター・・・消去者(デリーター)

 デリーターの話をするときのジェイトサリの表情は尋常じゃなかった。

 あれほどの実力者が怯えてた。

 恐らく、過去にその惨劇を目撃したんだ。

 そのとき消去されたのはジェイトサリの仲間かもしれない。

 ・・・どちらにしろ、デリーターの実力がどれほどのものかは容易に想像できる。

 

 

 そいつを敵に回さなきゃならない。

 

 

 

 

 

 俺の目的は、それに見合うほどのものなのか?

 

 

 

 

 

 

 

 俺の目的・・・

 

 

 

 

 

  

 10  黄金るるぶ

 21  スケルトンメガネ

 64  魔女の媚薬

 71  マッド博士のフェロモン剤

 

 

 

 

 

 

 

 

 ・・・。

 

 

 

 

 

 

 

 

 ・・・見合う。

 

 

 

 

 

 見合うな、これ。

 

 

 

 

 

 っていうか・・・

 この4枚に比べればデリーターの存在なんて屁みたいなもんだな。

 

 

 

 へ、

 へへ、えへへ

 

 忘れてたよ。

 あの時の覚悟。

 

 俺はこの4アイテムのためなら命を賭けられる!

 ゲットするためなら誰であろうと利用する!

 誰を敵に回してもかまわない!

 誰であろうと俺を止められない!

 デリーター?

 んなもん、知るか!!

 かかって来い!

 かかって来いやー!!(´Д`)

 

 

 

 へへへ

 

 

 

 

 

 俄然やる気出てきたぞ。

 

 

 

 よし。

 

 

 バラ色の人生に向けて再出発だ。

 

 

 

 「交信(コンタクト) オン!!  ジェイトサリ!!」

 

 

 「ルルーペです。

 

  覚悟・・・決まりました。

  今からお話できますか?」

 

 

 「・・・そうか。

 

  わかった、大丈夫だ。

  今から来なさい。

 

 

 よし、行くぞ!

 

 「磁力(マグネティックフォース)! ジェイトサリ!!」

 

 

 

 

 

 

 ザシュ!!

 

 

 

 

 

 薄暗い森。

 

 

 水面がキラキラひかっている。

 

 

 前回ジェイトサリに会った森の湖だ。

 

 

 

 「待っていたよ。

  

  君の覚悟を聞かせてくれ。

 

 

 相変わらず手入れされ整った髪と髭。

 紳士の風格。

 

 「俺の目的はある指定ポケットカードを手に入れること。

  最低4枚は必要。

  クリア報酬の枚数である3枚では足りない。

  だから別の方法でいただく。

  俺の予想が正しければ、それも可能なはず。

  ・・・俺は、この目的のためなら、

  命を賭けられる!

  それが俺の覚悟です。」

 

 

 「・・・。

 

  そうか。

  余程の理由があるのだな。

 

  だがいいのか?

  デリーターの強さは半端じゃない。

  君はデリーターから命を狙われるんだぞ。

  

  はっきり言っておく。

 

  君の実力では戦って勝利することはあり得ない。

  

  捕まった時点で死亡確定だ。

 

  それでも・・・やるのか?

 

 険しい表情だ。

 今までで一番・・・険しい表情。

 でも、

 悪いなジェイトサリさん。

 俺は決めたんだ。

 

 「やります。

  命を賭けます。」

 

 「そうか。

  もう説得しても無駄なようだな。

 

 

 ジェイトサリは一歩下がって振り返り、

 手首を振り、頭を左右に傾けて首をゴキゴキならしている。

 

 

 「準備はいいか?

 

 

 「?

 

  あ、そうか。

  『覚悟をもつバグ』を紹介してくれるんですね。」

 

 

 

 「いや・・・ 

 

 

 

 

  死ぬ準備はできたか? と聞いている。

 

 

 

 

 「へ・・・?」

 

 

 

 

 

 

 

 ・・・

 

 

 

 まさか

 

 

 ある一つの仮説が頭をよぎる。

 

 

 言葉にできないスピードで、、、頭をグルグルとかき回す。

 冷や汗が吹き出てきた。

 手足が痙攣したみたいに震える。 

 緊張で、い息がでできない。。。

 

 

 

 「・・ま、まさか・」

 

 

 もうジェイトサリは険しい表情をしていない。

 

 無表情だ。

 まるで感情の無い機械のような・・・。

 

 

 

 「そう。

 

  私がデリーターだ。

 

 

  今から君を消去する。

 

 

 

 

 

  next  ストーキング43「命の重み」の巻 絶対見ろよな!ъ( ゚ー^)

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ストーキング43

 

 

 

 くっ・・・やられた。

 

 

 ジェイトサリがデリーターだったなんて。

 ぐっ、

 一歩、一歩、近づいてくる。

 ど、どうする!?

 戦うか? 勝てるのか?

 いや、ムリだ。無理に決まってる。

 逃げるしかない。

 そうだ。魔法だ。まずバインダーを、、

 う、ダメだ。

 バインダーを出してカードを探して抜き取って詠唱・・・そんな暇はない。

 そんなことをすれば殺られる。間違いなく!

 どうすれば・・どうすれば、どうすればどうすれば、どうすr、 そうだ!

 消される前に消えればいい。

 消えて退いて抜いて唱えて離脱だ。それしかない!

 

 ジェイトサリが足を止めた。

 来る!!

 

 殺られてたまるか!

 「消える男(サイレントキラー)!!

 すぅ。

 俺の念は周囲の景色に溶け込む!

 

 眼を見開くジェイトサリ!

 

 よし!

 退く!できるだけ気配を消して!!

 ザッ!  ジェイトサリが突進してきた!

 へへ、俺はそっちじゃない。

 「ブック!!」

 ジェイトサリが俺の声に反応する。

 が、

 残念。俺はバインダーを周で覆っている。

 ジェイトサリからはバインダーも見えない。

 よし。俺の勝ちだ。

 ん?

 なんだジェイトサリのやつ。

 口元が笑ってる。

 何が可笑しい?

 

 「追跡(トレース) オン! ルルーペ!

 ズギュ!!

 な!!?

 魔法が弾となって向かってくる!

 く、くそ!! こ、これじゃ俺のいる場所が・・!?

 !? ジェイトサリがいない!?

 ガシ!

 「捕まえたぞ。

 「ぐぁぁ。」

 背後から固められた。

 

 「これがグリードアイランドを知る者と新参者との差だ。

  魔法カードの使い方はひとつじゃない。

  機転と応用・・・経験の差だ。

 

 「くそ・・・

  なんで、、、

  わけわかんないんだよ!

  あんたゲームマスターだろ。なんで俺を説得しようなんて考えたんだ!?」

 

 「・・・。

  それはな・・・

  と、

  会話で時間を稼ぐのがお前の目的だろ。

  捕まえられると同時にカードを抜いていたんじゃないのか?

  1分経てば自動発動だ。

  そっちの手に持ってるんだろ?

 「くっ、

  離脱(リーブ) オぶ」

 口を押さえられた!

 

 「むぐぅう。ぐむう!」

 

 ち、ちくしょぉ〜

 お、終わりだ。

 

 「フフフ、素晴らしく狡猾な男だ。

  カードは抜いたが詠唱する時間が与えられないと判断すると、頭を切替え次の手を打ってくる。

  

  ここで殺すのは惜しいが、

  これが消去者(デリーター)としての私の役目だ。

  せめて楽に殺してやる。

 

 口を押さえる手の力が強くなった。

 

 

 ギリギリギリ。

 

 

 

 い、

 

 

 

 

 

 意識が・・・

 

 

 

 

 

 

 

  

 

 

 

 

 

 

 

 

 「合格だ。

 

 

 ?

 

 

 俺を押さえていた力が緩んだ。

 

 「ゲ、ゲホ、、、はぁはぁはぁ」

 

 ?

 解放されたのか?

 

 合格って?

 

 「悪いな。

  君を試した。

 

 苦笑いを浮かべるジェイトサリ。

 

 「ゲホ、?

  へ?

  わけわかん、ないんですけど?」

 

 「私はゲームマスターでもデリーターでもない。

  

  君を試したんだ。

  この先、生き延びるだけの力があるかどうか。

 

 「でも、

  俺は逃げようとした。

  しかもあんたに捕まった。

  それなのに合格?」

 

 「もし、

  あの状況で私に向かって来るようであれば不合格だった。

  追い詰められた状況でヤケになって戦いを挑むような者では話にならない。

  どんな状況でも、

  冷静に打開策を考えることができねばならない。

  君は逃げることが最善だと判断した。

  そして逃げるための策を練り、行動に移した。

  フフフ、危うく本当に逃げられるところだったよ。

 

 なんかよくわかんないけど。。。

 助かったんだ。

 

 助かったんだ〜〜〜(*´∀`*)

 

 

 「いいか、

  しぶとく生きろ。

  常に命の重さを感じろ。

 

 俺は頷いてみせた。

 

 「よし。

  では約束通り『覚悟を持つバグ』を紹介しよう。

  今からアポをとる。

  向こうで話してくるからここで休んでなさい。

 

 

 ジェイトサリは20mくらい離れた場所で交信(コンタクト)を開始した。

 

 

 ジェイトサリは・・・

 多分、もう誰も死なせたくなかったんだ。

 ひとりで行動しているところを見ると、仲間は全員殺されたんだろう。

 俺はジェイトサリのゲーム機からスタートしたことになっている。

 自分のゲーム機を使うプレイヤーをこれ以上死なせたくなかったんじゃないかな。

 だから俺を説得した。

 それでも俺は曲げなかった。

 だから俺を試した。

 

 最初から嘘をつけば、簡単なのに。

 

 そういうところが、いかにも彼らしい。 と思う。

 

 

 でも流石にびびったな。「私がデリーターだ。」だもんな。

 死ぬかと思った。マジで。

 

 

 ジェイトサリがこちらに歩いてきた。

 

 「会う約束をとった。

  私も立ち会う。

 

 「どんな人なんですか?」

 

 「目的は君と同じ、3枚以上の指定ポケットカードの持ち出しだ。

  余程の理由があるようだが、そこまでは聞いていない。

  その人物も一人で行動していて、

  情報収集のため、仲間が必要と言っていた。

 

 「俺、情報収集なら得意ですよ。」

 

 「だろうな。

  先程の念能力、天性の才能だ。

 

  戦ったわけじゃないが、相手も念能力者としては申し分ない実力者だ。

  ただ・・

 

 「ただ?」

 

 「性格に少し難があってな。

  ・・・

 

  まぁ君なら何とかやっていけるだろう。

 

 

 何ですかー。その間は。(´Д`)

 

 

 「では、

  行くぞ。

 

  同行(アカンパニー) オン! ルージュ!!

 

 

 

 おぉ!!女なんだ(゚∀゚)

 

 

 と、思いつつも、

 

 ルージュという響きに・・・

 言い知れぬ妙な不安を感じていた。

 

 

 

  

 

 

 

 

  

第7章「裏ゲーム」

 

 

 

 

 

 

 

 

 そしてルルーペの裏ゲームはスタートする!

 指定ポケット4枚奪取の手段とは!グリードアイランドの秘密とは!

 次回、第8章「クリア条件」スタート!

  next  ストーキング44「三者三様」の巻 絶対見ろよな!ъ( ゚ー^)

 

  

  

  

 

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