ストーキング19

 

 ずいぶん長い間眠っていた。

 

 

 起きても、ずっと、ぼーっとしてた。

 

 

 色んなことを考えた。

 

 

 幻影旅団。恐ろしい集団。二度とかかわりたくない。

 マチ。セメタリ−ビルにいた。それは陰獣トカゲの死を意味する。・・・悲しい。

 クロロ・ルシルフル・・・恐ろしい。

 すべてが見透かされる。

 恐ろしい。

 リキ。強い。俺を助けてくれた。でも教えてくれない。肝心の部分は。

 新しい念能力。『道化師の切札』(ゴールデンパス)。クロロが名づけた能力。クロロが狙う能力。

 恐ろしい。

 グリードアイランド。謎に包まれたゲーム。死亡の危険性あり・・・。

 

 次の任務・・・。

  

 

 

 

 

 あれだけ恐ろしい目に合うとなぁ・・・・・グリードアイランド、正直恐くない。

 むしろやってみたい。

 これでも俺は、昔、天才ゲーマーだった。(自称)

 

 

 グリードアイランドの噂は聞いたことがあった。

 ・・・定価58億、時価100億はくだらない。

 幻のゲーム

 誰もやったことがないから、様々な噂が飛び交った。

 ・ゲームの中に入ってプレイする。

 ・今まで発売されたゲームすべてをプレイできるゲーム。

 ・現金を使用する電脳カジノゲーム。

 ・クリアするととんでもない宝が手に入る。

 などなど。。。

 でも俺はこれらの噂はすべてデマだと思ってた。

 ゲームの中に入ってプレイ? そんなことできるわけがない。夢物語だ。

 ゲームが58億? ありえない。

 

 58億というのはゲームに付属された「何か」の値段ではないだろうか。

 会社の共同経営権?つまり株? 宇宙旅行予約券? 死後の冷凍保存予約券? 大富豪の会合のVIP招待券?

 とにかく、酔狂な金持ちが「ある権利」をゲームに見立てて売り出したのではないだろうか。

 ・・・ふざけてる。

 金持ちの気まぐれで「ゲーム」の名で売り出された「何か」のために、

 純粋なゲーマー達は「幻のゲーム」は実在するものとして、想像し、議論し、そして振り回された。

 腹が立つ。

 そう思ってた。

 

 

 でも・・・

 

 

 グリードアイランドは実在した!!

 

 幻のゲームはある!!

 

 ゲーマーの血が騒ぐ!!

 

 やってみたい!!!

 

 

 

 

 テンション上がってきた!!(゜∀゜)

 

 

 行くぜ! グリードアイランド!!

 

 

 

 

 

 

 

 で、

 古城までは・・・電車で行くことにした。

 

 

 

 

 

 

 

 やっぱり人多いな。

 電車、満員。

 うっとーしい。

 

 

 でも、これでヨークシンともおさらばか。

 結局オークションやんなかったな。

 ま、いいか。

 金ないし。

 心残りといえば・・・

 マチだな。

 せめて俺の存在を気付かせたかったな。

 ま、ばれると殺されるけどね(´ー`)

 どうせならマチが着てたジャージくらいパクっとくんだったな。

 もったいない。

 ジャージ姿もよかったけど、

 でもやっぱりあの着物っぽい服が最高だよね。

 あの服が似合う女ってマチくらいだと思うよ。

 お!

 そうそう、あんな感じの黒のぴちぴちスパッツ!

 そうそう、その上からそんな感じの純白の着物!

 いいねー! わかってるねー!

 そう! 髪型もまさにそれ! 

 いいね君! マチのファン!?

 

 って・・・

 

 

 

 ギャーーーーーーーーーーー!!!(;´Д`) )

 

 

 (本物だ−−−−−!!

 

 

 

 

 

 ギャ−−−−−−−−−−!! (;´Д`) 

   

    クククRクコクRクRクKロRクRックオルRク、クロロロロロロロ!!?? )

 

 

 (ヤ、ヤバイ!!  何だよ!!?  これ!

  同じ車両に幻影旅団!  しかもクロロがいる!

 

 

 

 

 (でもまだ気付かれてないぞ。。。

  

  オッケー。。

  れ冷静に。

   

  冷静に。)

 

 

 

 

 (にしても・・・

  アホか、この人たち。

  なんつー格好で電車乗ってんの?

  盗賊なんだからもっと人の目気にしないと。

 

 

 

 (んんn

  早く降りてくれー。)

 

 

 (さっきから、そっち側のドアしか開かないから降りれないんだよ!!)

 

 

 

 (・・・次、リパ駅だ。 俺、乗り換えねーと。)

 

 

 (到着・・・って! あんたらも降りるのか!?)

 

 

 

 ・・・旅団は真っ先に電車を降りた。

 

 

 

 俺はギリギリで電車を降りる。

 

 

 ・・・た、助かった(´Д`)

 

 

 

 

 

 

 

 

 ・・・なんか、因縁を感じるなぁ。

 

 

 でも、もう会うこともないだろ。多分。

 

 

 

 

 

 

 さ、乗り換え乗り換え。

 

 

 「待って!

 

 

 (;´Д`)

 

 

 え? 誰? 

 俺、誰に呼び止められたの?

 

 りょ旅団員?

 

 うえーーーーー。

 なんか、こんなのばっかりだぁぁぁ(TДT)

 

 

 

 あやまろう。

 とりあえず、あやまろう。

 

 

 

 

 

 

 

 振り向きざま!   土下座!!

 

 

 

 

 

 す、すいませんでしたー!!(;´Д`)

 

  

 

 

 「・・・何が?

 

 

 

 

 

 顔を上げた。

 

 

 

 

 

 

 ん?

 

 

 ガチャ○ン?

 

 

  

 

 next  ストーキング20「鎖使いとその仲間達」の巻 絶対見ろよな!ъ( ゚ー^)

 

 

 

 

 

 

 

 

ストーキング20

 

 ・・・誰? この人。

 知らないぞ。

 

 あぁ、わかった。

 オークションのために田舎からやってきて、どの電車に乗ればいいのかわからないのか。

 それで俺に聞きたいわけだ。

 

 「ねぇ、あなたが知っていることを教えて。

 はいはい。

 

 

 「旅団について。

 

 

 !!

 

 え!?

 

 

 「隠しても無駄よ。

 

  さっき、私もあなたと同じ車両にいたの。

  あなたが旅団に気付いた時の心音・・・尋常じゃなかった。

  旅団を知っていて、いえ、旅団に知られていて、そして旅団に狙われている。

  そういう音。

  酷く怯えた音。

 

 

 「それが、、あんたの能力か?」

 

 

 「そう。欲しくもないのに身についてしまった念能力よ。

  

  私の名前はセンリツ。

  今は少しでも旅団の情報を集めておきたいの。

  あなたは敵ではないわ。

  お願い、あなたの知っていること、何でもいいから教えて!

 

 

 ・・・信用できるのか? 

  試してみるか・・・

 

 「そうか、あんた、鎖使いの仲間か。」

 

 ピク。

 

 センリツの表情が固まった。

 

 

 

 「・・・そうよ。私は鎖使いの仲間のひとり。

 

 ビンゴ!

 

 「でもそれはここ数日で起こった出来事。

  なぜ知ってるの? あなた・・・何者?

 

 多分、この人は信用できる。

 

 

 「俺はこの数日間、ずっと幻影旅団に張り付いていた。

  情報収集のために。

  ところが奴らにバレて、今じゃこちらが狙われる始末。」

 

 

 「すごい。

  旅団相手に尾行してたなんて。

  ・・・私と同じように『探る』ための能力なのね。

 

 

 「まぁ・・・そんなとこかな。

  

  オッケー。

  あなた・・・とてもいい人みたいだから、

  俺が手に入れた情報・・・あなたに教えます。」

 

 どういう心境の変化だろう。

 やはり誰にも気付かれずにいるのは辛い。俺のことを認めてほしい!

 ・・・自尊心。。。結局そういうことなんだろうなぁ。

 つくづく小さい男だなー。俺。

 

 

 「じゃぁ旅団員個々の能力について。

  まずはフランクリン・・・

 

 

 

 

 

 俺は要点だけを簡単に説明した。

 

 

 

  そして最後に団長クロロ。

  相手の念能力を盗むことができる。そして盗んだ能力は引き出して使えるようだ。

  この男にヘタな小細工は通用しない。

  頭がキレる、というよりは見透かす。。。

  幻影旅団の原動力はこの男。

  クロロを消せば、間違いなく幻影旅団は崩壊する。

  それを一番よく知っているのはクロロ自身。

  だから団員達には別の説明をしているはず。自分よりも旅団を優先させろ。と。

  でもそれは違う。

  クロロ=幻影旅団だ。

  間違いない!

 

  もしクロロをひとりにさせることができたなら・・・

  そのときは、ためらわずに殺れ!

  

  あと、、、長髪の小さい人、、、コルトピ。

  俺が実際に確認したわけじゃないんだけど、

  俺の組織の情報ではこいつが一番ヤバイ。

  クロロを狙うとしたらコルトピがいないときを狙え。

 

  

  ・・・以上かな。」

 

  

  「・・・ありがとう。

   すごく貴重な情報だったわ。

   

   わたし、人の嘘は心音で見抜くことができるの。

   でもあなたは一度として嘘をつかなかった。

   感謝するわ。

 

   できれば名前、教えてくれない?

 

  「俺の名前はルルーペ。

   ありがとう。

   俺こそ救われた。」

 

  「?  

   おかしな人ね。

 

  ピピピ、 ピピピ、 ピピ、

 

  「あ、もしもし、

   今ホームよ。

   ・・・。

   わかった、そっちに行くわ。

 

 

  「仲間から連絡があった。

   もう行くわ。

   ありがとう。ルルーペ。

 

  振り返り歩き出すセンリツ。

  

  ・・・。

 

  「っちょっと、待って!」

 

  「

 

  「センリツ・・・あなたとてもいい人だから・・

   ・・・できれば、

   できることなら、

   幻影旅団には手を出さない方がいい!」

 

  「ふふ。

   ありがとう。

   あなた・・・心地いい、すごくいい音よ。

   

   でも、行かなくちゃ。

   守るべき仲間がいるから。

   じゃ。

 

 

 センリツはホームを降りていった。

 

 

 ・・・。

  

 なぜだろう。

 すごく、とてつもなく綺麗な人だと思った。

 今まで会ったことがないほど美しい人・・・。

 

 

 おかしい。俺の美女レーダー壊れてるのかな。

 

 

 

 

 

 

 

 

 それから、電車を乗り換えて、

 歩き、

 そしてついに古城へ辿り着いた。

 

 

 

  

 next  ストーキング21「ゲーム、スタート!!」の巻 絶対見ろよな!ъ( ゚ー^)

  

 

 

 

 

 

ストーキング21

 

 うーん。

 

 厳重な警備だなぁ。

 

 古城のまわりには警備員・・・いや軍人だな、ありゃ。

 入口は・・・ひとつ。

 正面の大門。

 その周りはやはり軍人で固められている。

 

 『消える男』(サイレントキラー)を使うとしても、

 門が開かないとなぁ。

 

 ん?

 ヒゲの軍人が門に近寄ると門番が敬礼を。。。

 あれがボスか。

 

 近寄って会話を聞くと、

 城の見回りに行くらしい。

 

 ラッキーだ。

 

 俺は『消える男』(サイレントキラー)を発動させ、ヒゲのボスの後をつけていった。

 

 

 後は楽チン。

 トラップがかなり仕掛けられてるみたいだけど、

 ヒゲボスの後を歩いたら何にも引っ掛からなかった。

 

 そしてゲームの間に到着。

 

 

 「よし! 異常なし!」

 

 バーカ。異常大有りだよw

 

 ヒゲボスはゲームの間の扉を閉めて去っていった。

 

 

 

 

 

 

 

 すっげーなぁ。

 数十台のゲーム機。これ全部G・Iか?

 

 画面上に映し出されているのはプレイヤー。

 

 Now playing

 

 なるほど。ゲーム機1台につきプレイできるのは最大8人。

 

 一応ゲームの周辺グッズはヨークシンで買い集めてきた。

 もちろんメモリーカードも買っておいた。

 

 空があるゲーム機にメモリーカードを差し込む。

 

 

 いよいよか。

 

 幻のゲーム、グリードアイランド・・・。

 

 念能力者限定ゲーム。

 

 まさかプレイできるなんて、夢にも思ってなかった。

 

 

 

 ・・・よし。

 

 

 

 行くぜ!!

 グリードアイランド!!(゜∀゜)

 

 

 練!!

 

 バシュ!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 うわぁ。

 なんだ? この空間。

 ホントにゲームの中に入ったのか。。。

 

 扉が開き、奥へ進む。

 

 

 女だ。

 

 「グリードアイランドへようこそ・・・

 

 「はじめての方ですね。

  あなたの名前をお聞かせください。

 

 「俺の名前はルルーペ!ъ( ゚ー^)」

 

 「ルルーペ様、ようこそG・Iへ。

  これよりゲームの説明いたします。

  

  ルルーペ様、ゲームの説明を聞きますか?

 

 

 女はゲームの説明を始めた。

 

 

 彼女はゲームキャラクターだろうか・・・。

 非常に機械的な喋り方だ。

 

 でも・・・言葉の合間の呼吸。

 微妙な声のかすれ。

 

 明らかに人だ。

 

 

 すっげー。ここまで忠実に人間を再現してるなんて。

 

 

 「他に質問はございますか?

 

 

 ・・・。

 

 

 「あの・・・

  ひとつ、いいですか。

 

  ルルーペっていう名前の人が他にいた場合、どうするんですか。」

 

 「同名のプレイヤー名登録はできないことになっています。

  その場合は、別の名前を付けていただくようお願いしております。

 

 「・・・へー。じゃぁ『ルルーペ』っていう人は他にはいないんですね。」

 

 「はい。

  現在『ルルーペ』で登録されている方はいらっしゃいません。

 

 

 ・・・。

 

 もうひとつ・・・。

 

 

 「おやつの持込、いいですか?」

 

 「はい。

  あなたが今、持っているものであれば武器でも食料でもおやつでもw

 

 「他に質問はないですか?

 

 「それでは御健闘をおいのりいたします。

  そちらの階段からどうぞ。

 

 

 

 

 

 確定だな。

 

 

 彼女は、俺のイレギュラーな質問にも答えた。

 

 あの女はゲームキャラじゃない。

 

 人間だ。

 

 

 ・・・G・I

 ある能力者が念で・・・仮想空間をつくりだし・・・

 そして・・その空間に取り込まれた、いや、雇われたのか・・・

 本体ではないかもしれないが・・・女の思念体・・・

 間違いなく人間・・・

 

 

 

 

 そして、もう一つの可能性・・・。

 

 

 面白くなってきた。

 

 

 

 

 next  ストーキング22「ルルーペ、勧誘される」の巻 絶対見ろよな!ъ( ゚ー^)

 

 

 

 

 

 

 

 

ストーキング22

 

 

 階段を下りると見渡す限りの草原。

 

 

 

 ・・・。

 

 

 ・・・見られてるなぁ。  複数の視線を感じる。

 日頃自分が同じことしてるからよく分かるんだよね。

 

 でもこいつらはまだまだ甘い。

 

 こんな距離から相手に悟られてるようじゃ、のぞk・・ゴフ・尾行なんてできないぜ。

 

 

 でも見られてるのって落ち着かない。

 日頃と逆の立場だもんなぁ。

 消える男(サイレントキラー)で撒きたいところだけど、見られてるのにいきなり消えるわけにもいかないし。

 

 とりあえず人が集まる場所・・・町に行こう!

 

 

 

 

 

 

 

 ・・・で、

 それから・・・街に着くまで・・数時間もかかった・・・。

 

 なんて不親切なゲームなんだ!(`Д´)

 RPGのスタートは普通、町からだろ! せめて町が見える位置からスタートさせてくれ!

 おかげで迷うわ、歩き疲れるわ、呪文5回もかけられるわで大変だった。

 

 

 さっきの呪文って一体何だったんだろう。

 不安だー。

 

 とにかく最初は情報収集からだな。

 

 

 懸賞都市アントキバ。

 

 様々な懸賞情報が集まる町。

 この町全体がハンターギルドみたいなもんか。

 大量の依頼の中から自分で選択、クリアして賞品や賞金や情報をゲットする。

 まさにゲームのスタート地点ってわけだ。

 

 依頼も様々だなぁ。

 人や動物の捜索依頼、物々交換、謎解き、賞金首情報・・・

 

 ま、懸賞ゲットは後からでいいや。

 まずは情報収集。

 自分がかけられた呪文についても知っておきたいし。

 

 

 歩いてるおっさんに話し掛けてみよう。

 

 

 「あのー、ちょっと聞きたいんですけど・・・」

 「なんだ?

 「自分にかけられた魔法が何か知りたいんですけど・・・。」

 「魔法? なんだそれ?

 

 おっさんは歩いていった。

 

 ・・・。 

 ヒュウ〜〜〜。(風の音)

 

 

 

 

 

 そこらじゅうで魔法が使われてる世界で生活してて、魔法を知らないわけがない。

 つまり、さっきのおっさんはゲームの中の人。作られた人。

 特定の質問以外は答えられないようにプログラムされているんだ。

 こりゃ厄介だな。

 情報収集にも時間がかかりそうだ。

 

 「君・・・ちょっといいかな。

 

 ん? 今度は声をかけられたぞ。

 

 「俺達の仲間にならないか。

  説明だけでも聞いてほしい。

  もし着いてきてくれたら、君にかけられた呪文についても詳しく教えるが。

 

 プレイヤーか!

 

 信用できるのかなぁ。

 

 でもまぁ・・・盗られるものなんて何もないし。

 情報を得るにはいい機会かな。

 

 「わかった。とりあえず話だけ聞きます。」

 

 

 

 ついていくと、広場で数人の仲間が待っていた。

 

 

 

 自分にかけられた呪文のこと。

 グリードアイランドの現在の状況。

 プレイヤーキラーと呼ばれる危険人物がいること。

 この人達が結成している組織のこと。

 そしてこの人達が仲間を探している理由。

 色々な情報が聞き出せた。

 

 「君、バッテラ氏に雇われた訳じゃないだろ。

 無精ヒゲのリーダーっぽい人が言った。

 ・・・するどいな。

 

 「バッテラ氏がプレイヤーを雇う時は、一度に複数の人間を送り込むからな。

  ひとりだけを雇うということはまずない。

  どうやって君がこのグリードアイランドに来たかは知らないが、大したもんだ。

  ・・・だが、

  バッテラ氏に雇われていないということは、ゲームクリア賞金500億獲得権利の対象外ってことだ。

 

 「もし、俺達の仲間に入ってもらえれば、

  俺達組織がクリアした際、君にも働き相応の分け前を用意する。

 

 「賞金獲得権、情報の共有権、なにより仲間が50人以上。

  悪い話じゃないと思う。

  だが判断するのは君だ。

  もしよければ俺達と一緒にゲームをクリアしよう!

 

 

 ・・・確かに悪い話じゃない。

 

 ゲームは情報が命。その情報が得られることは大きい。

 そしてプレイヤーキラーの存在を知った以上、単独での行動は危険。

 クリアが目的ではないにしろ、大金が得られるのはおいしい。

 

 最初はこの組織を隠れ蓑(みの)に情報収集・・・

 イヤになれば抜ければいいか・・・。

 

 

 

 「わかりました。

  俺、仲間になりますъ( ゚ー^)

 

 

 

 next  ストーキング23「クリア報酬」の巻 絶対見ろよな!ъ( ゚ー^)

 

 

 

 

 

 

ストーキング23

 

 

 俺は魔法を解くため一度もとの世界へ戻ることになった。

 離脱(リーブ)

 結構レアな魔法カードらしい。

 

 ・・・。

 

 なんだろう。

 違和感。

 なんか・・・・ひっかかる。

 ・・・まぁ、いっか。

 

 

 「離脱(リーブ) オン!

 

 バシュ!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 うわ。。。ホントにゲームの外に戻った。

 

 幸運なことにゲームの部屋には誰もいない。

 

 

 俺は再びゲームの中へ・・・

 

 

 

 

 「グリードアイランドへようこそ。ルルーペ様。

  ゲームを再開いたしますか?

 

 また同じ女に案内された。

 

 「もう一度ゲームの説明を聞きますか?

 

 「ん、いいや。

  それより、あなたの名前が知りたいです!

 

 「ふふ。

  私の名前はイータ。グリードアイランドの案内人イータです。」

 

 イータさんかー。

 かわいいなぁ。

 

 「じゃ。また会いに来ますъ( ゚ー^)

 

 ゲーム内のキャラとは違うな。生気がある。

 やっぱり彼女、人間だ。

 

 

 

 スタート地点には仲間が待っていた。

 

 

 「同行(アカンパニー) オン!

  コズフトロ!

 

 バシュ!

 

 

 いやー。

 すっげー。魔法っていいなぁ。

 かっこいい。

 俺も早く魔法唱えたいなぁ。

 

 

 

 アジトに着くと、20人くらい人間がいて、

 俺は入団テストを受けさせられた。

 テスト内容は魔法リストの暗記。

 昔から学校のテストの暗記は苦手だったけど、ゲームの知識はイタいほど暗記してた

 だから今回のテストも楽勝。

 魔法の知識も得られて一石二鳥だ。

 

 

 

 「よし、正解だ!

  これで君も組織の一員だ。

 

 イエス! 楽勝!

 

 

 

 

 組織の中での俺の役割だけど、

 まずはカード保管係としてブック内に魔法カードを保管。

 ゲームに慣れてきたら、次の任務に移れるとのことだ。

 

 まずは色んな知識を仕入れないとな。

 

 

 ん? 初期メンバーと呼ばれる数人が動き出した。

 「みんな!

  俺達は勧誘のため再びアントキバへ戻る。

  仲間ももうすぐ目標人数だ。

  それまで留守番を頼んだ!

 

 「じゃ、頼んだぞ、ルルーペ。

 「今のうちに仲間に色んなこと聞いておけ。

 「最初はあまり外に出ないほうがいいぞ。

 もにゅ。 (´Д`)

 「爆弾魔には気をつけろ。

 「じゃ、行って来る!

 

 「同行(アカンパニー) オン!

  アントキバ!

 

 バシュ!

 

 

 

 

 ・・・。

 

 

 

 ドサクサに紛れて俺のちん○を握ったやつがいる。

 ・・・。

 あのインテリしゃくれか・・・。

 ・・・絶対ホモだ。ゲイだ。

 こえ〜〜〜。

 今後、やつには近づかないようにしよう。。。

 

 

 

 

 

 その後、仲間達に色んなことを教わった。

 

 彼らもバッテラに雇われたらしい。

 500億だもんな。

 たまんねーな。

 

 「でも・・バッテラってなんでクリアに500億も報酬出すの?」

 

 「なんだ、お前、そんなことも知らずに組織に入ったのか?

 「バッテラに雇用された者は、最初に契約書にサインしてるんだ。

  グリードアイランドから持ち帰ったものの所有権は、すべてバッテラにある。と。

 「つまり、

  バッテラの欲しがっているものはゲーム内から持ち出せる何か、なんだな。

 

 ふーん。

 

 「ゲームからアイテム持ち出すことなんてできるの?」

 

 「ああ。

  それがゲームクリアの報酬だ。

 「指定ポケットアイテムを3枚現実世界へ持ち出すことができる。

 

 「指定ポケットアイテムってどんなのがあるの?」

 

 「ふふふ。

  すごいアイテムばかりだぜ。

  ほら、これがそのリストだ。

  俺達が現在保有しているのは66枚なんだがな。

  もうすぐコンプリートだ。

 

 どれどれ・・・。

 

 001 一坪の密林

 002 一坪の海岸線

 003 湧水の壷

  ・

  ・

 

 何に使うかわかんないものもあるけど・・・

 確かにすっげー。

 

 こんなアイテムが持ち出せるのか。。。 

 

 

 

 

 

 !!

 

 

 !!!

 

 

 ・・・マジで?

 

 

 

 

 next  ストーキング24「3枚・・・命の価値」の巻 絶対見ろよな!ъ( ゚ー^)

 

 

 

 

 

 

 

ストーキング24

 

 

 生きる目的・・・

 

 

 そんなこと、考えたことなかった。

 

 

 生きてるくせに考えることをしなかった。

 

 

 

 

 俺は、何のために生きるのか。

 

 

 

 人に尋ねられると答えられなかったはずだ。

 

 

 

 でも・・・

 

 

 今は違う。

 

 

 生きる目的がみつかった。

 

 

 なんて爽快な気分だろう。

 

 

 心が晴れ渡っていく。

 

 そよ風が吹く草原に寝転がって、、、真っ青な空を見上げてる。

 小さな白い雲が、、、ゆっくりと流れていく。

 太陽の光が、、、暖かい。

 心地いい。

 そんな感覚。

 

 人は人生に目的を見出せば、ここまで変わるものなのか。

 

 

 俺は手に入れる。

 

 それは俺の「人生」だから。

 

 

 

 

 至高のアイテム。

 

 

 

 

 

 10  黄金るるぶ

 21  スケルトンメガネ

 64  魔女の媚薬

 71  マッド博士のフェロモン剤

 

 

 

 

 これらを手に入れるためなら・・・俺は命を賭けられる!

 

 

 使用方法2パターンъ( ゚ー^)

 10で発見。

 21でハァハァ(´Д`)

 64でゲット! (対一人用。飲ませるのが難しいが、一人のみゲットできる。確実に。)

 

 

 10で発見。

 21でギュン(*´∀`*)

 71でゲッツ! (対複数用。お手軽だが効力がセーブできない。諸刃の剣か。。。)

 

 

 究極の3コンボ!!

 

 

 これしかありえない!!

 

 

 

 

 どんな手を使っても!

 

 何を犠牲にしても!!

 

 俺は!!

 

 絶対に手に入れる!!!

 

 

 絶対に!!!!

 

 

 

 

 

 

 

 第4章  「3枚」

 

 

 

 

 

 next  爆弾魔の不穏な影!! 第5章「裏ルール」スタート!

      ストーキング25「ルルーペ、挙動不審」の巻 絶対見ろよな!ъ( ゚ー^)

 

 

 

 

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